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『マイ・ルーム』を観てみたよ!

白血病が一応のテーマとなっています。なので、「どうせレオ様と女性の恋愛話なんでしょ。で、最後は愛を叫んで終わり、みたいな。もういいよそういうの」とかいう人が必ず出てくると思います。僕もそうでした。だから見終わった後は、良い意味で裏切られますぜ。

父親を早くに亡くして、なかなかな中二病っぷりを発揮しているハンクという青年。彼の母親のリーは息子のことなんかどうでもよくて(むしろ手に負えない邪魔者扱い)、自分の利益のためだけに生きているという自己チュー女。そんな環境の中、ハンクは自宅を放火してしまい施設に送られちゃうんです。

そんなとき、リーの実の姉のベッシーは自身が白血病だと知ります。骨髄移植をしなければ長く生きることはできないといわれ、唯一の親類であるリーたちを実家に呼ぶことにするのですが、なにしろ20年も疎遠になっている関係。それというのも、ベッシーら姉妹の父親は痴呆症で寝たきりとなっていてその介護をしなくてはならないのですが、リーはそれを全てベッシーに押し付けて自分1人の生活を始めちゃったからなんです。まぁでもとりあえず、リーも実の妹の生死がかかってるということもあり実家に帰ってきます。

要するに、リーが糞過ぎるんです。いやまぁ気持ちはわからんでもないけど、「父親の介護なんかしてられない!そんなの人生の無駄だわ!」とか言っちゃうのはダメでしょ。ベッシーの人生を完全否定してますよね。さらには、ベッシーが移植をできないということを知ると、自分が父親の介護をするのが絶対嫌と思ったのか早々と逃げる準備を始めるって始末。ダメだこいつ、早くなんとかしないと・・・まぁ最終的には、家族愛とかってのを思い出していって和解へと繋がっていきますけどね。

それに比べてベッシー、自分はもう長くはないってのにハンクに対して優しく接し、彼の心の閉ざされた扉を少しずつ開け放していこうとするのです。それなのに「ベッシー伯母さんが僕に優しくするのは何か見返りを求めてるからだろ?そうだ、骨髄の移植の検査を僕に受けてほしいからだろ?どうなんだよ!」とハンク、なんという立派な中二病患者なことでしょう。でも次第にベッシーの優しさを受け入れていき、人間愛の素晴らしさってのを理解していくんです。そして後半のハンクの格好良さは異常。

ベッシーの「愛を注げる人がいたなんて本当に幸せ」という言葉(ボソボソ声で英語聞き取れんかったから字幕からorz)はなかなか良いですな。愛されるということももちろん幸せではあるけども、愛することができるということこそ本当の幸せってことなのだろうね。

ちなみに、ベッシーの最期は作品内では語られていません。死という描写はなく、あくまでもハッピーエンドとして描かれてます。人の死によって人々の意識が変わる、ってのは物語としては普通すぎると思うんです。だからこそ良い作品になってるんじゃないかね。