『(500)日のサマー』を観てみたよ!

渋谷シネクイントで観てきました。とても面白かった!終始ニヤニヤしてて、平日の夕方だってのにお客さんいっぱいの映画館の中で僕はとても気味悪い存在になってたと思います。でもそれだけ僕の心に強く訴えてくるというか、主人公の格好悪さについつい自分の姿を重ねてしまう。

映画冒頭で「これはボーイ・ミーツ・ガールの物語だが恋愛物語ではない」と説明が入ります。ここで僕は、うん?と思った。え?これ恋愛映画じゃないの?と。しかしストーリーが進むにつれて、確かにこれは恋愛物語とは言いにくいけれども恋愛映画ではある、というよくわからない不思議な矛盾を感じたのだ。

運命を信じる主人公トム、現実に生きるヒロインのサマー。トムはこの出会いを運命だと信じ、サマーはそんなものはありえないと言い切る。トムもトムだが、サマーにも困ったものだ。男としては、女性にはロマンティックな考えをもってほしいと思うのは当たり前だ。そうしたロマンティストな女性に振り回されるリアリズムな男性という、そうした恋愛物語は王道であるがゆえに憧れの対象となる。浜辺で海を眺めながら「夕日が綺麗だね」とかのんびり話をしてみたいんです。

とにかく、トムのダメ男っぷりが見事。「これは一方通行の愛なんだ、もう諦めよう」などとヘタレなセリフを吐いたり、セックスをした次の日の朝は馬鹿みたいに陽気になって街を歩く一般人と踊りだすという始末。なんとも哀れで情けない男だ。童貞が考えそうなことである。そういったところに彼と自分の共通点を感じざるをえない。

これは男性女性問わず、おすすめしたいと思う作品です。上映している映画館は多くはありませんが、近くにある場合は是非足を運んでみてください。